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国富論に比肩する?

 19世紀の初めに有機農業を生産技術・経営技術の両方の側面から研究していたテーアという人がいて、その人が書いた本なんだそうです。そんな大昔にいわゆる持続可能な農業を研究して確立している人がいたという話を聞いて、それはアツいなぁと思って購入しました。上中下巻があって各12,000円(!)との事。高いなぁと思いつつも古典みたいな物でそれ位の普遍的な価値はあるだろうとつい手を出してしまいました(中巻のみ)。
 このテーアさんの後にリービッヒという人が出てきて、植物の生育に必要な養分を解析して無機養分オンリーでも植物が育つ事を知らしめて、その後無機栄養素を効率よく肥料として与える化学肥料の時代が来るわけです。化学肥料のおかげで農業の効率が良くなって収量が飛躍的に伸びたのですが、逆にそれに頼りすぎる事が土地の疲弊を招いているケースも存在し、さらにその農業は完全に化石燃料に依存する形になります。そこで最近は“持続可能な農業”というのがやたら叫ばれるようになって、昔のような農業というのが見直されてきています。そこでテーアさんにスポットが当たり始めているようです。
国富論に比肩する?_d0072903_20295186.jpg

 600ページもある分厚い本です。帯に“アダム・スミスの国富論に比肩する名著”と書いてありました。アダムスミスの国富論と言えば社会で習う有名な書物ですが、テーアの農業論みたいなのは聞いた事がないな。大きく出たなぁ。でもひょっとしたらそれほどの価値があるものなのかもしれない。食糧の確保というのは人類普遍のテーマだし、それを持続的に可能にするヒントがあるのであれば。ただし昔は今ほど人口が多かったわけではないだろうから、事情はだいぶ変わっているだろうな。まぁとりあえず読み物として読んでみてなんか良いヒントが見つかればラッキー位のつもりで読んでみようかと思います。
by hiraqT | 2008-02-18 21:02 | ・農場ネタ | Comments(0)

蔵王のハーブ農家の日常です。(株)ざおうハーブ(http://www.zaoherb.com/)


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