農家ビジネス力UPセミナー~漂流岡山阿部さん
2012年 07月 19日
今回は漂流岡山の阿部さん。
岡山の農家の物1円でも高く売るという事で、商品の見せ方・売り方を工夫して販売している地域プロデューサーです。
阿部さんは“市場価値の高い物”とされている、熟す前に収穫されて出荷されている岡山の固くて美味しくない桃の矛盾点に目をつけ、消費者が欲しがるであろう甘く熟した桃をネットで販売しています。
他には市場価値のないとされている巨大ぶどうなど、市場や卸問屋などの中間流通の価値判断とは違った視点で商品の魅力を掘り起こして伝えてそれをしっかりした価格で売る事で、農家にお金がいくようにしています。
写真に乗っているようなブドウは、中間流通からは消費者に受け入れられないとされているんですが、ギフト用に加工してネットで販売したらヒット。
確かにこんなブドウ来たら“うわっ”ってなって楽しくなるよね。
規格外だからと言って安く加工に回してしまって、トータルでお金が落ちるようにとやっている所もありますが、阿部さんはその路線ではなく、しっかりそれぞれの商品に価値をつけてしっかりした価格で販売している所が根本的に違いますね。
商品によってギフト用、自分用に分けて、売り場もそれぞれのターゲットに合うようにしてというように、すべての物が売れるように工夫されています。
阿部さんの考え方は甘い・柔らかいというような既存の価値観でない部分、個性・楽しさ・面白さ・懐かしさ・驚きに価値を見出すというやり方です。
今のお客さんは美味しいのは当たり前になっているので、それ以外の魅力が必要になってきているわけですね。
これは前回の秘馬さんの他付加価値という考え方と共通しています。
桃にしても時期によって色んな品種が品種があるのに、市場価値の高いとされている有名な品種だけに集中している現状(結局その品種は出る時期が決まっている)に目をつけて、20種類以上あるすべての品種を順繰りに食べ比べできるような企画を組んでいます。
ポイントは全部うまいって言わない事ですね、それぞれに違った個性があり、年によって出来不出来があるので、それを楽しむというスタンス。
なるほど~
それと漂流岡山さんのショップを見るとわかりますが、商品や農家さんの写真がとっても良いんですよね~
この人から買いたいと思わせる事が大事という話でしたが、ひきこまれるような写真ばかり。
一目でわかるビジュアル作り大事ですね。
すごく良い事例で参考になりました。
あとはどう自分の所にフィードバックさせるか。
中間流通が勝手に決めた“良い物”の基準に疑問を持つ気持ちはすごくよく分かります。
花業界で言うと、苗は背が低い物が良いとされている所があります。確かに節間が詰まってどっしりした物は良い物だと思いますが、その考えが行き過ぎてそもそも背が高い植物まで薬を使って背を低くしたり、背の低い商品しか扱わなかったりしています。
高い植物には高い植物の魅力があるはずなのに。
私が花壇を作ったり寄せ植えを作る時は必ず高低差を意識します。高いものもありつつ、低い物を入れる事で立体感が作れて素敵になるんです。でもその素材が売られていない。
まぁそれで横幅に作らずなるべく背を高くしたローズマリーなんておかしな商品作ったりしているわけなんですが、私の場合はそれをしっかり伝えきってない所が未熟ですね。
私がやらないといけないのはもっと価値を伝える事だなぁ。
ハーブなんてストーリーの塊のような物なのに、そのストーリーを伝えてきれていない。自分では思う所があって作っているんだけど、それを上手にまとめて伝える事ができていないんですね。
どうわかりやすく伝えるか?の部分をもっと客観性を持った人と話して作っていく必要があるなと思いました。
ざおうハーブ監修のハーブ図鑑作るくらいの意気込みでやらないといけないのかもしれません。
まだまだやれる事がある。