農業で飯を食う
2009年 03月 02日
確かにやたら労働時間が長い割に収益がないので、時給計算したらひどいもんだろうとは思っていましたが、ここまでひどいとは。大規模農家による効率化なんて話が出る事がありますが、面積が増えてもその分機械代が増えるので、機械代の為に働いているような状況になるようです。米に限らず多くの農家は家族みんなで長い時間働く事でなんとか辻褄をあわせているのが実情。私も時給換算すると400円弱位かな?
雇用対策としての農業なんて話が出ていますが、農業において従業員を雇うという事は大変な事です。やるべき事をやっても気象条件で製品ができないなんて事がありえるのですが、家族労働ならば“皆で生活を切り詰めてなんとかするか”となりますが、従業員であったら決まったお金を払わないといけない。その分は確実に赤字になります。人手が足りない所はたくさんあるのですが、普通の給料が払える所はごく一部でしょう。
雇用対策として農業をなんていう話を出すのであれば、この産業に従事して食えるようにする事がまず先でしょうね。そうすればいくらでも雇用は生まれます。それにはある一定の販売価格というのが必要になるのですが、どうやってそれを作るかというのが農業に従事している人間の共通の悩みです。
うちの会社はシーズンによって全然仕事量が違うので、私なんかは四六時中オフシーズンにどうやって仕事を作るかという事(オフシーズンに限らないかな)に追われている状態です。
人を雇う事によって出来る仕事も多いですが、人を雇う事によって出来なくなる仕事も多いです。特に農家は少ない時給で一生懸命働く(安くていい仕事をする)人達なので、そんな人達と同じ土俵でコスト競争したら絶対に勝てないので、特殊な事をやらないといけません。
特殊な事というからには参考例が少ないので、何か良いアイディアはないかと常に頭の中がグルグル動いているわけです。扱っているものが生き物なので、新しい事に気をとられているうちに、失敗してしまったりなんて事もあって、なかなか自分の考える事のバランスをとるのが難しい。
私としてはなんとか生産から販売をつないで、農家の人達と組んで皆が無理なく続けられる仕組みを作りたいんですけど、簡単ではないなぁ。グダグダ言っててもしょうがないから、まずは目の前の仕事をこなすしかないものの、少しずつでも良いから前には進んでいたいものです。
果たして前進しているかな?